第六十六章 有機生命体の死

自己の肉体と他者(自己以外のすべてという意味での他者)の肉体との境界線である五感という蜃気楼(映像)が、個体としての「想い」を形成していただけのことである。
死とは、運動宇宙(世界)の誕生・生・死という円回帰運動の一環に過ぎず、運動宇宙(世界)とは部分観の存在する宇宙(世界)のことであり、部分観の存在する宇宙(世界)とは肉体と五感の存在する宇宙(世界)のことであり、肉体と五感の存在する宇宙(世界)とは自他の区分け意識が存在する宇宙(世界)のことであります。
すべての星が自転と公転を繰り返す運動宇宙の所以がここにあります。
従って、
死とは、自他の区分け意識が存在する宇宙(世界)での出来事であり、わたしたち人間の死とは、有機生命体としての機能が消滅するだけのことであります。
わたしたち人間だけに死の概念がある所以は有機生命体にあり、有機生命体の一番先頭を走っている生き物としての宿命であります。
いずれは、他の生き物も死の概念を持つに至るわけです。
人間だけが特別な生き物であるわけではないのです。