第七十三章 開放型自由社会主義―政治モデル(5)

志操ある人生

現代社会は拝金主義に埋没していますが、お金の本来性は、交換する物がスムーズに流通(交換)出来るように考え出された人間の生活の知恵であり、社会活動を円滑にする為の機能であった筈です。
社会活動を円滑にする機能が働くには、社会における相互の信頼と責任が不可欠です。
お金の機能は、酸素・栄養分・老廃物を運ぶ血液と同じです。
自然界に生きる動植物は、必要量以上に自然界より栄養分を採ることはありません。
人間だけが、将来に対する不安感が理由で必要以上の栄養分を採り、貯えるのです。
必要以上の栄養分が溜まると、血液循環が悪くなり病気になります。
必要以上の栄養分を採ることを止めなければ、早晩死を覚悟しなければなりません。
現代社会はまさに血行不良の病に陥っているのです。
自然の摂理を守る社会づくりを目差さなければなりません。
自然の摂理を守る社会の一構成員になるには、自分自身が自立し、強い志(志操)を持たなければなりません。
自立するとは他者の存在を認め、他者との関係の中で自らを立たせることであり、自分自身が自然という全体の中の一構成員であることを態度で示すことに他なりません。
自分を豊かにするには全体を豊かにすることであり、全体が豊かになると自分も豊かになれるのです。
勇気を持って過去の価値観を捨て、新しい自由(「高度な自由」)を強く求める志(志操)を持つ人材が望まれます。
自由には責任が付きものです。
「高度な自由」には「高度な責任」が求められます。
気力・志操こそが「開放型自由社会主義」の根本精神であり、気力・志操ある人生を送ることが、「高度自由社会」を生きる人間の「高度な責任」だと言えるのではないでしょうか。