第六十四章 高度自由社会(2)

新しい時代のものさし(2)

物質的欲望以外の「豊かさ」とは何かを明確に定義して、それを求めるための実践をして、精神面と物質面の均衡のとれた生活を送るようにすることが必須であります。
「豊かさ」を定義するということは、何が欲しいか・必要かを認識することで以って「豊かさ」を測る「ものさし」を持つことが出来るのです。
新しい時代への節目に生きている我々には、本質的なことに気づくのはなかなか難しいですが、個人の独立、特に組織からの独立が鍵であることは間違いありません。
我々は何らかの組織に所属して、そのルールに束縛されて生きています。
組織のルールに従うことで、自らの生存を確保できる一方で、個人の欲求は制限され、誰もが何らかの葛藤を抱えて生きています。
個人差はあるでしょうが、組織のルールを全て抵抗無く受け入れられる人間などおらず、組織というものは人間が作ったものでありながら本質的に人間性にそぐわないものがあるのです。
人間はなぜ組織に束縛されねばならないのでしょうか。
我々がジレンマを感じている組織のルールは、最低限の生存条件に関わるものではなく、それ以上の物質的欲望を満たすための組織に属することの代償に他なりません。
この欲望の追求が諸悪の根源である以上、そうした組織の存在意義を再検証してみる必要があります。
新しい時代への節目において、「豊かさ」のものさしと成り得るのは、如何に利益追求型組織から距離をおいて自立し自由に生活するかという点にあるのです。