第五十二章 これからやってくる社会(6)

共生社会(1)

ゲマインシャフト(共同社会)からゲゼルシャフト(利益社会)へ。
現代までの人類が追い求めてきた長い歴史の核心であります。
それはまた、支配・被支配の二元論社会を追求してきた歴史でもあります。
二元論世界の法則では、質と量は反比例の関係にあります。
質の良いものは数が少なく、質の悪いものは数が多い。
なにごとも多数決によって決められる民主主義社会では、数が多いことが優先され、質の悪いものが質の良いものを圧倒する結果になってしまいます。
数の論理でもって選ばれた政治家のリーダー達は、質の悪いものが選んだ質の悪いものの代表ということであり、運営される国家や組織も当然、質の悪いものと言えます。
民主主義とはボトムアップ方式であり、トップダウン方式のマルチ商法のメカニズムと何ら変わりなく、その実態は搾取・被搾取、支配・被支配の二元論世界の構造に他ならないのです。
古代社会における奴隷が、近代の民主主義社会では大衆という名の国民であって、奴隷と質的に同じものです。
文明の発展により利便性が当たり前のようになった人間が、その利便性を放棄することは非常に難しいことです。
個人重視のゲマインシャフト(共同社会)から、組織重視のゲゼルシャフト(利益社会)に移り変わったことで、支配・被支配の二元論社会になりましたが、人は常に「豊かさ」を求めるので後戻りは出来ません。