第四十六章 新しいイデオロギーの構築(7)

新しい社会のリーダー像(聖職者像)

二元論的社会の現実に生きながら、其れに囚われず正しい価値判断が出来る新しい社会のリーダーとは一体如何なるものでしょうか。
人は五感を通して現実を認識し、認識した情報を材料として必要な判断を下しながら日常を生きています。
五感で感じたことが全ての現実であると疑いもせず、過去に経験し学んだ知識を基準として、脳が自分の正しい意思として体で表現しているわけです。
生きるための現状認識と判断すべき基準を五感で受信された所謂現実に負っているわけです。
人が成長する過程を考えてみますと、父親が子供の発育過程で影響を与えることは皆無に近く、その殆どが母親の影響下にあります。
子供の判断基準や行動基準は、母親の言動を自身の五感を通じて脳に伝導された結果として決められてしまうのです。
人類の将来を担う新しい社会のリーダーを生み出す責任の多くを母親が担っていることになる訳です。
そういう観点から言いますと、母親の在り方が新しいリーダーの出現を期待する上で極めて大事な要件になります。
聖職者像の要件に「気力」・「体力」・「志」・「知識」・「見識」・「胆識」があり、それらの要件から生じる、自他の区別なく注がれる「情」こそ母親の在り方の最大要件ではないでしょうか。
父親としての「情」が「風格」となり、両親による「徳」を以っての子供たちに対する躾・教育が、新しい社会のリーダーを産む土壌になることは疑う余地がありません。