第三十二章 悲劇と発展の二十世紀(1)

二十世紀の紛争(1)

二十世紀に起こった悲劇を端的に捉えると、それは第一次・第二次の両大戦、及び東西冷戦と言うことが出来る。
第一次世界大戦は1914年から1918年。
第二次世界大戦は1939年から1945年。
東西冷戦は1945年から1989年。
二十世紀とは、100年間のうち54年にわたって戦争が行われた世紀でありました。
しかし、十六世紀のヨーロッパ世界は、100年のうち戦争のない期間はたったの10年間だけであり、十七世紀においては更に少なくたった4年間しか平和な時期がなかったのです。
ローマ帝国による平和が終ってからの1000年にわたるヨーロッパの歴史で、10年以上平和が続いたことは一度もなかったのです。
竹山道雄氏の「剣と十字架」によりますと、1480年から1941年までの約450年間にヨーロッパで発生した戦争回数は、イギリスが78回、フランスが71回、ドイツが23回であり、その殆どが十六世紀から十九世紀に起こっているのです。
二十世紀における54年間という戦争期間が、十六世紀から十九世紀に比べて短くなっていることは、時の経過に応じて人間社会が進化したように見えます。
しかし、第一次世界大戦で1500万人、そして第二次世界大戦の5000万人という膨大な犠牲者の数、そして冷戦が人類全体に与えた大きな傷を考えると、とても進化とは言えないことは明らかです。