第二十八章 哲学より生まれた資本主義・社会主義(2)

合理論と経験論

近代哲学の創成期において、その思想の流れは大きく2つに分けることが出来ます。
それが合理論と経験論です。
合理論とはヨーロッパ大陸(主にフランス、ドイツ)で盛んになった思想であり、代表的な思想家としてデカルト、スピノザ、ライプニッツなどが挙げられます。
一方経験論は、イギリスを中心として発達し、主な思想家はフランシス・ベーコン、ホッブズ、ジョン・ロックなどです。
双方の地域性が合理論と経験論を生み分けることになったのです。
合理論という考え方は、理性を重視し、理性にしたがって考察することによってのみ確実な真理を認識することが出来るというものです。
そうした一般的真理から出発して、個々の現象を説明しようとする手法を演繹法と言います。
また経験論とは、経験を重視し、経験によって得られた知識こそ確実なものであるという考え方です。
そうした観察や実験によって個々の具体的事例を得て、それらに共通する一般的真理を導き出す手法を帰納法と言います。
その後、ドイツのカントが合理論と経験論各々に対する批判を展開した上で、それらを統合・発展させたドイツ理想主義を唱える訳です。