短編推理小説 「般若」

第一章 薪能の夕べ 第十一章 刑事永井大作
第二章 会社のエゴ 第十二章 教会葬儀
第三章 自業自得 第十三章 刑事の悩み
第四章 お通夜 第十四章 喜怒哀楽
第五章 親友との集い 第十五章 退廃国家
第六章 遺族返り討ち 第十六章 生まれた絆
第七章 般若の面 第十七章 官営国家から民営国家へ
第八章 怒りの死顔 第十八章 ノミの心臓
第九章 カトリック信者の偽善 第十九章 逮捕状
第十章 旧交のような新交 第二十章 刑事・阪本隆二
  終章 エピローグ


序章   プロローグ

般若の面は 四次元の世界を顕す
人の心を表わす般若の面
般若の眼は濡れている
喜びの涙か 怒りの涙か
哀しみの涙か 楽しい涙か
般若の口は笑っている
喜びの笑いか 怒りの笑いか
哀しみの笑いか 楽しい笑いか
いや それが 人の浅はかさ
般若は 同時に喜怒哀楽
今 ここ 喜び怒り哀しみ楽しむ
ひとつでも欠けたら般若にはなれない
人は浅はかにも喜びと楽しみを求める
人は愚かにも怒りと哀しみを避ける
求めれば それは逃げる
避ければ それは追いかける
般若は それを 教えている



あらためて

この作品は、平成13年8月15日からの三日間のお盆休みに一気に書きあげたものです。
主人公・永井大作のモデルである姫路在住の永井氏が、是非とも原稿を早く読みたいと所望され、神明道路を突っ走るわたくしの車を無情にもパトロールカーにスピード違反容疑で追走されたことが昨日の出来事のように思い出されます。
『このままでこの国はいいのだろうか!?』の想いで書いたものでありながら、皮肉にも本人が法律違反をしたのです。
『些細なことにめげずに頑張るんだ!』と叱咤激励して、8月19日から早速メール配信をしました。
あれから四年が経ちました。
『このままではこの国はもう駄目だ!』
深刻な状態の日本になりました。
今からちょうど二年前に、拙著・「夢の中の眠り」を書きはじめました。
『本当に自由な人間社会が、21世紀の目ざす新しい社会である』の想いで書き始めたものです。
『今、ここ』で、この二つの作品があらたに邂逅しました。
一部リ・ストアーして配信致します。

平成17年2月10日    新 田  論