第四話 白隠さんの不始末−4

奉行所から逃げてきた父娘は 肝をつぶした

まさか 白隠和尚が あっちこっちの 若い者の不始末を面倒みているとは知らなかった

そこで ふたりは 松蔭寺をちょっと覗きこむことにした

なんと そこでは 何十人もの子供がいるではないか 自分の子供も楽しそうに遊んでいる

自分の子供が あんな楽しそうな顔をしているのを見たことがない と娘は思った

娘は そこで思った

子供が楽しいなら それが一番いいと

娘が そう言うなら 仕方ないと親父も思った

それから 三ヶ月が経った

また娘が 孕んだという

そして その相手が また白隠和尚だと言う

親父は 今度は騙されないと 何も言わずに知らぬ振りをし通した

そして 娘は子供を産んだ

その顔が 和尚そっくりなので 親父は驚いた

本当に今度は 和尚の子を産んだのか 

親父は娘にたしかめた

娘は 考えていた様子で そのあと 答えた

今度の子も 白隠和尚の子でないと

それでは 誰の子だと 親父は追求すると

それは 死んでも言えない と娘が泣いて言う

親父もあきらめて 家で育てることにした

ある日 親父が 松蔭寺の前を通ると 白隠和尚が 声をかけた

親父どの わしの子供は元気にしておるか

親父は そこで卒倒して 気を失った