第三十四話 白隠の隠し子

この悪たれ小僧 実は白隠の隠し子だという噂があった

三年前に この小僧が隣村からやって来て松蔭寺を訪れた

自分は和尚の種を授かった隣村の百姓女の産んだ子だという

白隠は そんな憶えはなかったが 本人がそう言うならと受け入れた

その後 小僧はとんでもない悪たれ小僧と呼ばれるようになった

それで 松蔭寺を放逐された

ところが白隠は 厄介な子ほど自分に似ていて余計かわいい

それで おたふくに預けていた

白隠はおたふくを使って 悪たれ小僧を修行させていた

そして修行の結果を見るため武平の家にやったのだ

この悪たれ小僧の名を 鉄破(てっぱ)という