第二十七話 白隠の錬金術

錬金術は白隠の得意だ

もともと錬金術とは医術のことであり 白隠は医術の大家である

鉛を金にするのが その術の極意である

鉛に おてんとうさんの光を一日中照らし続けると金になる

武平は 白隠が一体どこから金を工面しているのか不思議で仕方なかった

たぶん 鉛を金にしていると思って その日から 白隠を監視し続けた

ある日 白隠が 鉛の塊を 頭の上に載せて座禅をしていた

武平は固唾を呑んで その様子を眺めていた

何と おてんとうさんの光で 鉛が金になるではないか

白隠が 出かけた隙に 武平は 金になった鉛を探して見つけた

しかし それは元の鉛だった

そして 武平は 頭にその鉛を載せて座禅をした

急に武平は頭痛を催した

それを陰で見ていた 白隠が くすくすと笑っていた