第二十五話 金数えの技

白隠は金亡者の修行に一所懸命励んだ

武平は 何故 傑僧誉れ高い和尚が 金亡者になりたいのか分からなかった

だが 武平は白隠のそのことを敢えて聞かなかった 野暮だと思ったからだ

そこが 金亡者の元祖武平の真骨頂だ

金の亡者の達人は 金を貯める方法など気にしない

白隠は 悟りの達人だ

悟りの方法など 悟りの達人には関係ないことを白隠は熟知していた

そこに 2人の共通点があった

ある日 武平が金を数えていた

白隠は その手さばきの良さに感激して 教えを乞うた

武平は 秘伝だから教えることは出来ぬ 自分で盗めと言う

その日から 白隠は金の数える技の修得に励んだ

ある日 白隠の技の修得の早さに驚いた武平が呟いた

達人は どんなきっかけでも疎かにしないものじゃ