時刻:2023年2月17日午前0時

早速、新田さんの読者の方から、素晴らしい意見を頂きましたので、ご紹介していきたいと思います。
新田さんと一緒に、「武蔵」「白隠・ある逸話」の漫画版を作られた池田万太郎さんからの意見が寄せられましたので、はじめにご紹介致します。
池田万太郎さんは、今、新田さんの作品、「さようなら!」の漫画版を製作中で、とても忙しいのに、わざわざ冬子の為に、時間を割いて頂きました。
それでは、ご紹介致します。

「冬子ちゃんに、「人間はどうして死ぬの?」と問われて、正直どきっとしました。
今までそんなことを考えたことがなかったからです。
生まれたら死ぬのはあたりまえだと思っていました。
でも、もし人間が死ななかったらどうかと考えますと、人間だけがどんどん増えてしまいます。
そして人間は当然食事をしますから、地球上の動物や植物がその分減って行くことになって、最後には人間の食べ物がなくなって、これ以上人間が生きて行けなくなる時が来ますよね。結局は食べられなくなって死んでしまうのです。
だから、そうならないように、人間も死ぬことによって、他の生き物と同じく、命を支え合っているのです。これは中学生になったら食物連鎖ということばで冬子ちゃんも学習すると思います。
だから人間も、生まれた限りは死ぬ時が必ずやって来るのです。
では生まれて来ない方が良かったかというと、おじさんはそうは思いません。
この世の中に生まれて来たおかげで、太陽や、月や星や、地球の山や川や海を見ることが出来るのです。生まれて来なければ、それを見ることは出来ないでしょう。
本当は見るだけでも素晴らしいことなのですが、それも、いつかは死ぬことによって見られなくなるから、余計にその素晴らしさがわかるのです。冬子ちゃんもいずれお父さんやお母さんが死ぬ時を迎えなければなりませんね。冬子ちゃんは、もうそれに気づいているかも知れませんが、そんな別れの時が来ることに気づく前と後では、御両親の素晴らしさが違って見えると思います。
また冬子ちゃんの御両親も、自分自身が死ぬことをわかっているので、今まで立派に生きて来られたのだと思います。
だって、死なないとわかったら、お父さんはあんな酷いお仕置はしないで、もしかするとまだ、仕事もしないで、遊んでばっかりしていたかも知れませんね。
こんなえらそうなことをいっているおじさんも、死なないとわかったら、明日から、何もしないでただボーとしている毎日を過ごすかも知れません。
だから死ぬことは生きることにも密接に関係していることがわかります。
人間以外の動物は死ぬということを知らないで生きているので、別に頑張ったり、なまけたりすることなんかしませんが、死ぬということを知っている人間だけは、生きるということに一所懸命になれるのです。
でも、死ぬということを本当にわかっている人は、残念ながら、そんなに多くはありません。本当に死ぬということをわかっている人は、素晴らしい生き方をするので、冬子ちゃんのお父さんにお仕置なんかされない筈です。
そういう、このおじさんも、冬子ちゃんに、「人間はどうして死ぬの」と聞かれてから、こうして考えはじめたのですから、大した生き方をしていないのですが、これからは、毎日毎日を死ぬことを意識して、素晴らしい生き方をしようと思います。
冬子ちゃん、いい質問をしてくれてありがとうございました」


万太郎さんは、漫画とおんなじでわかりやすくて、とてもよかったです。
新田さんも、少し万太郎さんを見習ったらいいと思いました。