第二十六章 不幸は悪いこと?

病気や老衰(加齢)という現象は、生きる上の手段に他ならない。
言い換えれば、
生きるために病気をするのである。
逆に言えば、
死ぬために病気するわけではない。
そして、
生きるために老衰(加齢)するのである。
逆に言えば、
死ぬために老衰(加齢)するわけではない。
ところが、
わたしたち人間は、
病気が死に至らしめると思い込んできたのです。
言い換えれば、
死ぬために病気すると思い込んできたのです。
わたしたち人間は、
老衰(加齢)が死に至らしめると思い込んできたのです。
言い換えれば、
死ぬために老衰(加齢)すると思い込んできたのです。
この事実は極めて重大です。
まさに、
三本の時間の矢はみんな両側(往復)通行だったのです。
つまり、
過去・現在・未来という心理学的時間の矢は、
過去→現在→未来、
という流れだけではなく、
未来→現在→過去、
という流れもあったのです。
そして、
熱力学的時間の矢は、
エントロピーが時間と共に増大する流れだけではなく、
エントロピーが時間と共に減少する流れもあったのです。
そして、
宇宙論的時間の矢は、
宇宙は時間と共に膨張する流れだけではなく、
宇宙は時間と共に縮小する流れもあったのです。
そうでないと、
病気や老衰(加齢)することは、いわゆる、悪いこと(エントロピーの増大)になってしまいます。
言い換えれば、
病気や老衰(加齢)することが、死に至らしめることになってしまいます。
そして、
挙句の果てに、
死ぬことは、悪いこと(エントロピーの増大)になってしまいます。
そして、
結局の処、
不幸になることは、悪いこと(エントロピーの増大)になってしまいます。