はじめに

拙著「量子力学の陥穽」で論述したように、ミクロの世界の電子からマクロの世界の宇宙の地球まで、それぞれ固有の意思を持っており、ご多聞にもれず、その間の人間ひとり一人にも固有の意思を持っているのは、これらすべてのものを構成している基本要素の電子が、フェルミオンというパウリの排他律が働いている粒子であることが何よりの証明である。
自他の区分け意識が起こらない限り、自己の認識ができないことは、アメリカで起こったある事件も如実に証明している。
その事件とは、異常な父親が自分の実の娘を2才の時から15才まで部屋に閉じ込めて、食事を与えるだけで会話も一切せず育てていたことが発覚した。
言葉も喋れない15才の少女は、自己の自覚がまったく出来なかった。
それから5年、あらゆる医者がこの少女に処方を施したが、自己に目覚めることは出来なかった。
2才から他者の存在が一切ない人生を送ってきた少女は、自己にも目覚めることが出来なかったのである。
まさに、
他者の存在は認められるが、自分の姿は鏡でしか認められないように、自己の存在は他者という鏡を通してしか自覚できないという事実は一体何を意味しているのだろうか?
この問いに答えるのが本作品の狙いである。

平成26年9月18日   木 村 順 治


第一章 人間の意思
第二章 個性の誕生
第三章 はじめに地球ありき
第四章 三の法則
第五章 時間の概念の矛盾
第六章 星の意思
第七章 宗教と科学は共に光信仰
第八章 地球=本当の自分の実感
第九章 光・時間二元論
第十章 ビッグバンの前は?
第十一章 ビッグバンなどなかった
第十二章 必然性の世界 & 偶然性の世界
第十三章 意識 & 意思
第十四章 自分とは
第十五章 隠れた自分
第十六章 おもての自分を否定し続けることが肝要
第十七章 潜在意識の自分
第十八章 もうひとりの自分
第十九章 潜在意識の自分が本当の自分
第二十章 潜在意識と地球意識の狭間
第二十一章 意識の狭間(?)
第二十二章 狭間=境界線=差別
第二十三章 意識の正体
第二十四章 意識のある意識 & 意識のない意識
第二十五章 ホンモノの自分=非意識
第二十六章 無意識→非意識
第二十七章 意識と非意識
第二十八章 地球の意識
第二十九章 意思 & 意識(意志)
第三十章 地球の意思 V.S. 地球の意識(意志)
第三十一章 “Ego”のない地球
第三十二章 “Ego”生きもの・人類は突然変異種
第三十三章 “Ego”の存在意義
第三十四章 “Ego”は必要悪
第三十五章 “Ego”生きもの・人類は突然変異種


おわりに

幸福が好くて、不幸が好くない、などと勘違いした二元論的考えを持っているのは、われわれ人間だけなのである。
自然社会の生きものは寝ているのではなくて、休んでいるのである。
肉体の疲れ、精神の疲れなど本来不要が当たり前(不要善)だったのである。
いままでの常識はとんでもない非常識なものだったのである。
必要悪は不要で、不要善が必要なのである。
われわれ人間が覚醒を願うのは、病気や不幸を受け入れなければならない不要善だからである。
万物の霊長のはずのわれわれ人類が、まさに、ミイラ取りがミイラになってしまっているのである。
自分はまとも(正さま)と思っている者(一般人間)が逆さまなのであり、一般から逆さまと思われている者(イエスキリストのような人間)が正さまなのである。
逆さまの人間社会だから、必要悪と不要善が二元論世界を構成するのである。
逆さまの人間社会だから、常識も逆さまになっているのである。
畢竟、
われわれ人間の意思と、地球の意思では逆さまになっているのである。

平成27年5月21日   木 村 順 治