第二百七十五話 神の化身である特別な生きもの?

地球上の生きとし生けるすべての生きものの中で最上位に位置する人類が、何故かくも罪深き生きものなのでしょうか。
宗教の世界では、人類は他の生きものから進化した存在ではなく、特別な存在であり、神もまた特別な存在であるから擬人化するわけです。
人類は他の星からやってきた異星人だと主張している宗教もある始末です。
では、何故、人類は他の生きものと同じ生理系を持っているのでしょうか。
人類が持つ五臓六腑を他の生きものも持っている。
交尾から子供が生まれるオスとメスの生理系も人類と他の生きものと同じです。
人類だけが異星人なら、まったく違う生理系を持っていると考える方が正常な脳味噌ではないでしょうか。
人類だけは、オスが子供を生む、だから、オス社会を形成している。
この考え方の方がずっと正常な考え方でしょう。
宗教の代表格であるキリスト教、そして、イスラム教が教義にする聖書では、人類は神が創造したアダムとイブを祖先としています。
つまり、他の生きものとは別格だと言っているわけです。
先ず、オスであるアダムが神の息吹によって創造され、次にアダムのあばら骨からメスのイブが生まれたというわけです。
人間社会がオス社会である所以です。
神はアダムとイブを他の生きものが住むエデンの園に住まわしたが、エデンの園では善悪の判断をすることは許されていなかった。
ところが、善悪の判断をする知恵の木の実、つまり、禁断の実をメスのイブが食べてしまった。
ここのところが、先ずおかしい。
食べてはいけない禁断の実などつくった神の方がおかしい。
メスのイブが先ず罪を冒し、オスのアダムをそそのかした。
オス社会の“オスが好くて、メスが悪い”根拠がここにある。
更に神は、罪を冒したアダムとイブに罰を与えた。
エデンの園から追放し、罪深きメスのイブに厳罰を与えた。
それが、十月十日の後の子供を産む苦しみをメスであるイブに罰として与えた、というわけです。
ここのところが、決定的におかしい。
特別な存在である人類をエデンの園から追放し、更に罪を冒した張本人であるメスのイブに子供を産む苦しみを与えた神が、エデンの園に住む無実の他の生きもののメスにも子供を産ませたのは、まったくおかしな話です。
エデンの園に住む生きものは、オスが子供を産むのに、罪を冒してエデンの園から追放された人類だけが、メスが子供を産む苦しみを与えられたなら道理です。
ところが、他の生きものも同じように、メスが子供を産む。
この矛盾を神はどう弁明するのでしょうか。
その自己矛盾を解決するために、悪魔という存在を捏造して、すべて悪魔の所為にした。
まさに、ミイラ取りがミイラになったのが、宗教の正体です。
挙句の果てに、人類だけは神の化身のような別格の存在だと嘯く、わたしたち人間はどうしようもない生きものです。