第二百六十話 「眠りの中の夢」と「夢の中の眠り」

眠りの中の夢は「映像(映画)の世界」であることは、眠りから目が覚めることによって毎日わかります。
しかし、眠り(夢)の真最中には、「現実の世界」だと信じています。
わたしたちは、一年365日、毎日、つまり、一生、「映像(映画)の世界」を「現実の世界」と勘違いしている経験をしています。
それなのに、目が覚めている中の毎日の出来事である、いわゆる「現実の世界」が実は「映像(映画)の世界」であることに気づいていません。
毎晩、眠りの中の「現実の世界」であると信じている夢が実は「映像(映画)の世界」であることを、眠りから覚めることによって気づいているのに、毎日、目が覚めている中の「現実の世界」であると信じているいわゆる現実が実は「映像(映画)の世界」であることに気づいていない。
実に奇妙な話です。
まさに、「眠りの中の夢」と「夢の中の眠り」の二つの人生を送っているのが、わたしたち人間なのです。
拙著「夢の中の眠り」の表題の所以であります。
夜眠っている間は「眠りの中の夢」の人生を送っている。
昼目が覚めている間は「夢(いわゆる現実)の中の眠り」の人生を送っている。
つまり、昼目が覚めている間のいわゆる現実も実は夢だったのです。
つまり、寝ても覚めても眠っているのが、わたしたち人間の人生です。
荘子が蝶々になった夢を観て悩んだ。
人間が蝶々になった夢を観たのか、蝶々が人間になった夢を観たのか。
本当の自分は人間なのか、蝶々なのか。
「眠りの中の夢」なのか、「夢(いわゆる現実)の中の眠り」なのか。
本当の自分はいつも「現実の世界」にいる。
自我意識(エゴ)の自分はいつも「映像(夢)の世界」にいる。
癌は映像である証明です。