第四十二話 歴史を塗り替える時代

125代続く「万世一系」の日本の天皇家こそが、「支配・被支配二層構造」と「世襲・相続の差別制度」の象徴であると言っても過言ではありません。
同じ姿形をした人間でありながら、生まれながらにして天皇になることを約束され、それを国民が喜んでお祝いする。
同じ姿形をした人間でありながら、生まれながらにして不可触民アチュードや穢多と運命づけられ、一般人からも蔑まれる。
一体何の根拠を以って、このような差別・不条理が罷り通るのか。
差別・不条理と戦争は不可分の関係にあります。
つまり、差別・不条理が戦争を惹き起こし、戦争が差別・不条理を惹き起こすのです。
国連を創設して世界から戦争をなくそうとしても無駄であり、現に戦争は止まるどころか加熱している。
政治家連中の本音は、世界から差別・不条理・戦争を消滅させる気などさらさら無く、差別・不条理・戦争こそが彼らを肥え太らせる滋養分であり、それに加担しているのが宗教なのです。
圧倒的多数を誇る被支配層、つまり、わたしたち一般人は、そのことにもういい加減気づかなければなりません。
国会議員の世界はいまや世襲・相続、歌舞伎の世界も世襲・相続、華道や茶道の世界も世襲・相続、芸能人の世界も世襲・相続・・・、漫才師までが世襲・相続する時代です。
要するに、金持ちや権力といったこの世的成功はすべて世襲・相続の差別・不条理で成り立っている、それが人間社会です。
「主権在民」、つまり、一般国民が国家の主人とする民主主義なぞ真っ赤な嘘であるのです。
“いやそんなことはありません!一般国民の投票によって国会議員は選ばれているのです!”
彼らはそう主張するでしょう。
彼ら支配層の連中は知っているのです。
わたしたち一般国民が、同じ姿形をした人間でありながら、生まれながらにして天皇になることを約束された者を喜んでお祝いすることを。
わたしたち一般国民が、同じ姿形をした人間でありながら、生まれながらにして不可触民アチュードや穢多と運命づけられた者を蔑むことを。
バラモン(僧侶階級)・クシャトリア(武士階級)が支配者層であり、ヴァイシャ(一般庶民)・シュードラ(農奴)は被支配者層であることを隠蔽するために、ヴァイシャ(一般庶民)・シュードラ(農奴)の更に下に不可触民アチュードを配することによって、被支配者層であるヴァイシャ(一般庶民)・シュードラ(農奴)のバラモン(僧侶階級)・クシャトリア(武士階級)に対する反感の目を逸らすどころか、尊敬の念を持たせるという、人間の欲望の心理を読み切った実に巧妙且つ姑息なやり口がインドの階級制度「カースト」です。
「士(武士)」だけが支配者層であり、「農工商」は被支配者層であることを隠蔽するために、「農工商」の更に下に穢多・非人を配することによって、被支配者層である「農工商」の「士(武士)」に対する反感の目を逸らすどころか、尊敬の念を持たせるという、人間の欲望の心理を読み切った実に巧妙且つ姑息なやり口が徳川家康がつくった「士農工商」という階級制度です。
これらの背景にあるのは、「支配・被支配二層構造」と「世襲・相続の差別制度」であり、この慣習は現代民主主義社会でも踏襲されているのです。
情報が閉鎖された時代では、こんな姑息なやり口も罷り通りますが、情報が開放された高度情報化社会では、こんなやり口はもう通用しません。
ソ連が崩壊したのも情報開示(グラスノスチ)が原因でした。
北朝鮮が崩壊するのも間近でしょう。
支配連中の巧妙且つ姑息なやり口が白日の下にさらされる日はもう間近に迫っているのです。
一部支配者のための歴史から、人類すべてのための歴史に塗り替える時代が遂にやって来たのです。