第七十一章 記憶力

我々人間は、視覚動物である。
つまり、
五感機能の中で、視覚に生命エネルギーのおよそ80%を費して生きているのである。
だから、
聴覚の不自由さよりも、嗅覚の不自由さよりも、味覚の不自由さよりも、触覚の不自由さよりも、視覚の不自由さを一番不自由としている生きものなのである。
厳密に言えば、
目が見えなくなると、生命エネルギーの80%を活用できなくなる。
一方、
我々がペットとしている犬は、嗅覚動物である。
つまり、
五感機能の中で、嗅覚に生命エネルギーのおよそ80%を費して生きているのである。
犬の嗅覚は、我々人間の百万倍の能力があると言われている。
従って、
目の不自由な犬は、目の不自由な人間ほど、不自由さを感じないのである。
他方、
鼻の不自由な人間は、鼻の不自由な犬ほど、不自由さを感じないのである。
従って、
視覚動物である我々人間は、夢を視覚で観るのである。
言い換えれば、
視覚動物である我々人間は、夢を見るのである。
他方、
嗅覚動物である犬は、夢を嗅覚で観るのである。
言い換えれば、
嗅覚動物である犬は、夢を匂うのである。
まさに、
夢とは、中心の五感機能が発揮する潜在能力の産物なのである。
つまり、
朝眠りの中の夢から覚めた瞬間(とき)直前まである記憶が薄れていく原因は、視覚の潜在能力を100%発揮できないことにある。
つまり、
不完全(不完璧)な記憶力に問題があることになる。