第五十二章 運動宇宙と静止宇宙

見える世界が非現実の映像の世界だったのである。
なぜならば、
見える世界は、見るものと見られるものとの間に時差が生じるからである。
言い換えれば、
見える世界は、見るものと見られるものとの間に現在と過去の違いがあるからだ。
更に言い換えれば、
見える世界は、見るものと見られるものとの間に光が介在するからである。
一方、
見えない世界が現実の実在の世界だったのである。
なぜならば、
見えない世界は、見るものと見られるものとの間に時差が生じないからである。
言い換えれば、
見えない世界は、見るものと見られるものとの間に現在と過去の違いがないからだ。
更に言い換えれば、
見えない世界は、見るものと見られるものとの間に暗闇が介在するからである。
従って、
見える宇宙、つまり、“運動の光の宇宙”は、非現実の映像の宇宙に他ならない。
従って、
見えない宇宙、つまり、“静止の暗闇の宇宙”は、現実の実在の宇宙に他ならない。