第十九章 知性とは必要悪

無知(一元論の世界)→知性(二元論の世界)→理解(三元論の世界)
とは、
始点→円周→終点という円回帰運動に他ならない。
そこで、
円回帰運動について説明しましょう。
円をコンパスで描くためには、
先ず、
コンパスの針のついた軸で紙の上の一点に中心を設定します。
次に、
コンパスの鉛筆のついたもう一方の軸で紙の上の一点に始点を設定します。
次に、
設定した始点を動かしていきます。
この“動かす”ということが鍵です。
つまり、
円周を描くわけですが、円周は“動かす”ことで生まれる線なのです。
最後に、
動かしてきたコンパスの鉛筆のついたもう一方の軸は、最初に設定した始点に戻ってきますが、これを終点と言います。
つまり、
円回帰します。
それでは、
始点と終点はまったく同じでしょうか?
本質的には同じ場所の点ですが、
始点は円周を経験していないのに対して、
終点は円周を経験しています。
まさに、
無知(始点)と理解(終点)の違いは、知性(円周)を経験しているかどうかの違いにあるのです。
『必要悪』という言葉があります。
本質的には悪なのですが、その悪を経験する必要がある。
まさに、
経験するとは、善悪を超えることに他ならないのです。
まさに、
私たち人間の大人が持っている知性(円周)とは必要悪に他ならないのです。